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紙屋悦子の青春 ('06日)

敗戦を間近に控えた鹿児島の田舎町、春の咲き誇る桜の樹の下で海軍航空隊に所属する二人の若者は美しく純朴な娘へ恋をし、娘も又、初めてのときめきに胸を焦がす。それは何時の時代にも存在する輝かしき青春の一ページ。
しかし、燃え尽きつつある戦争の業火は、特攻隊に志願した若い命を呑み込み、生き残った者の心にも生涯消えない傷跡を刻み込んでいく…。
(公式HPより)
先月、岩波ホールの初日舞台挨拶付きの回を観てきました。

いや~、原田知世の若さと可愛さには参りました!
生で見ても透明感がある。
映画では本上まなみと元同級生という役柄ですが、まったく違和感がない(実年齢は結構離れているのに)。たいしたものです。

黒木和雄監督の遺作で、原作は松田正隆の戯曲。
紙屋家の中のみで話は展開し(+病院屋上での回想)、長まわしが多用されています。
演劇色の強い脚色・演出に原作へのリスペクトを感じます。

戦争ものではありますが、殺伐とはしておらず、登場人物たちの交わす会話のあたたかさやちょっとしたズレに笑みがこぼれることもしばしば。
だからこそ、善良な人たちが背負わなければならなかった悲しみが静かに伝わってきます。

淡々としたムードのまま終わるので、終映直後は戸惑いましたが、しばらくしてからじんわりきました。
直接的でない台詞の裏側に、感情やメッセージをきちんと託している脚本・演出・役者の力に敬服です。
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by yagikuro-3 | 2006-09-03 19:14 | 映画